雨漏りで漏電!症状と対処法とは?
雨漏りを、そのままにして過ごしていると思わぬ危険なトラブルを引き起こしてしまうかもしれません。 水と電気が合わさると何がおきますか? そうです!「漏電」です。
雨漏りをそのまま放置していると漏電という危険な事態が起こる可能性があるのです。
しかしながら、漏電の状況を知らない人は自分の家で漏電が起きていることに気が付かないのです。 雨漏りで漏電が起きたときの症状を詳しくご紹介していきます。
漏電とは
そもそも漏電とはどのような症状のことを言うのでしょうか?
漏電(ろうでん、英:an electric leak)とは、絶縁体の絶縁が破れたり、外的要因により導体間が電気的に接続されたりして目的の電気回路以外に電流が流れること。 感電、火災、電力の損失などの原因となる。 回路上の2点間が直結される短絡とは異なる。
雨漏りで漏電が起きたときの症状
雨漏りが原因で、漏電が起きてしまうこともあります。 本来、電気機器や配線などは漏電防止のために「絶縁処理」がされていますが、雨漏りによって壁の中や天井の裏などに雨が入り込んでしまうと、絶縁体の隙間から雨水が入り込んでしまいます。
水はとても電気を通しやすく、あっという間に電気が漏れてしまうので、注意が必要です。
雨漏りによって自宅内で漏電が起きている時には、思い当たるいくつかの症状がありますので、しっかりと確認していきましょう。
症状1.金属部分からビリビリを感じる
自宅内で漏電が起こっていると金属部分に触れると「ビリビリ」と感じることがあります。
このような漏電症状が感じられた場合、具体的にどこから漏電しているのかはハッキリしませんが、早急に漏電個所を特定する必要があります。
専門業者へ漏電調査の依頼をして、対処しましょう。
症状2.雨の日に限って停電する
雨の日に限って停電が起きることがある。というご家庭は雨漏りによる漏電の可能性を疑ってください。 室内にあるコンセントや室外にある外灯などの防水機能を怠っていることが原因で、雨水が侵入し漏電が起こっている可能性が高いです。
症状3.電気代が急激に上がる
電気代が急に高くなることも漏電を疑う1つのサインです。
漏電が起きると電気回路外に電気が漏れているので、家電を動かす際に余分な電気が必要となり電気代が上がります。
「先月と比べて、どうしてこんなに電気代が上がっているのだろう?」と不思議に思うことがあったら、漏電している可能性もゼロではないということです。
症状4. 漏電遮断器が落ちる
ドライヤー・洗濯機・乾燥機など、一度に電気を使いすぎると分電盤内にある「メインブレーカー」が落ちてしまった経験があるはずです。 分電盤の中には、メインブレーカーの右側に「漏電遮断器」というものもあります。 漏電していると、漏電遮断器が落ちています。 ブレーカーが落ちたなと思ったら、漏電遮断器を確認し、漏電なのか電気の使いすぎなのかチェックしましょう。
漏電ブレーカーが落ちた時の対処法
- メインブレーカーを切る
- 漏電ブレーカーを入れる
- 端から順番に、配線用のブレーカーを入れる
- 配線用のブレーカーを順番に入れた時に、漏電ブレーカーが落ちないか確認する
- 漏電ブレーカーが落ちてしまった配線が、漏電原因を作り出していると判断する
- 専門業者にみてもらう
自分で漏電の確認を行うのは危険なので控えましょう。必ず専門業者に依頼して確認することが必要です。
雨漏りで漏電が起きた時にすべきこと
雨漏りにより漏電が起きた時、私たちはどのように対処すれば良いのでしょうか? 「戸建て」「マンション」お住まいの家によって、漏電時にすべきことは変わってきます。
戸建ての場合
戸建て住宅にお住まいで、雨漏りによる漏電が起きた際には、「電気保安協会」や「電気工事会社」に漏電調査を依頼します。
電気保安協会とは、電力会社からの委託を受けて、電気設備の安全診断をおこなう機関のことです。対象は、一般のご家庭や商店。
自宅で漏電が起きた場合には、お住まいの地域を管轄する電気保安協会に相談をして、無料で調査してもらいましょう。
ここで注意しておきたいことは、電気保安協会の調査員はお金の請求をしないということです。
近年、保安協会の調査員になりすまし調査費用や修繕費を請求するという悪質な事例も増えています。騙されないように、注意しましょう。
また、電気工事会社に依頼するのも1つの方法です。 電気工事会社に依頼した際には、漏電調査に費用が発生します。 費用はかかってしまいますが、保安協会の方より電気工事会社の方の方が対応が早いので近所で見つけておいても損はないでしょう。
マンション・アパートの場合(所有物件)
マンション・アパートなどの所有物件で水漏れによる漏電が発生した場合には、以下の項目をお確かめください。
- 自分の部屋だけで漏電が起きているのか、他の部屋でも漏電しているのか
- 共有部分で漏電しているのか
共有部分や他の部屋でも漏電と思われるような症状が発生している場合は、漏電調査や修理の際に、管理会社を通すことになるので自己負担なしで対応してもらえる時もあります。
ただし、自分の部屋だけが漏電している時には、自己負担は仕方ありません。 マンション・アパートの管理会社に問い合わせ、おすすめの工事業者を紹介してもらうか電気保安協会に調査依頼をしましょう。
マンション・アパートの場合(賃貸物件)
賃貸物件にお住まいで水漏れによる漏電が発生した場合は、自己判断せず大家さんまたは管理会社に相談しましょう。 賃貸の場合は、契約書の内容を確認しないと対処法が分かりません。契約書の内容にしたがって大家さん、管理会社の方と進めていきましょう。
雨漏りからの漏電による一次被害・二次被害
雨漏りによる漏電は、被害が拡大する恐れがあるので、然るべき対処をしていく必要があります。大きな被害を出さないためには、どのような被害が起きるのかを事前にきちんと理解しておく必要があるのです。 そこで、漏電による一次被害・二次被害についてまとめてみました。
雨漏りからの漏電による一次被害とは?
漏電が起きた場合に考えられる、一次被害は2つあります。
一次被害その1.家電の故障
漏電によって家電が故障してしまう場合も多いです。修理や買い替えには、それなりのお金がかかりますので、漏電は金銭的なダメージももたらします。
一次被害その2.不便
2つ目の一次被害は、漏電による停電で生活に支障が出ることです。
雨漏りによる被害で家電そのものが漏電している場合には、その家電を使わなければ良いだけです。
しかし、家電をずーっと使わないというのは難しいことなので、専門業者に修理を依頼し、修理作業が終了したら使用しましょう。
漏電による停電状態が続くと、当たり前のように電気を使ってきた生活が一変して、とても不便に感じるのでストレスを感じます。
雨漏りからの漏電による二次被害とは?
生活に不便さを感じることの多い、漏電の一次被害。
しかしながら、雨漏りによる漏電の二次被害は、人間の命を脅かしてしまう可能性があります。漏電が起きた場合に考えられる、二次被害は2つありますので、詳しく確認していきましょう。
二次被害その1.感電
雨漏りで濡れてしまったり、絶縁状態が良くない家電や電気機器を使用することで、感電を引き起こしてしまう恐れがあるからです。
例えば、100Vの電圧に感電してしまうと、触れた部分の表面が乾燥していると25mA、濡れている場合は50mAの電流が流れてしまいます。
10~20mAでも筋肉がピクピクと痙攣しますし、50mAの電流は触れた部分が吸い付いて離れなくなり、通電時間が長くなります。
そのため、重度のやけどや心肺停止状態になり、命を落としてしまう可能性も高まるのです。
漏電を甘く見てはいけないことが、お分かり頂けたでしょうか? 漏電しているものに安易に触れるのは、本当に危険なのです。
二次被害その2.火災
雨漏りによる漏電によって、金属が発熱してホコリやゴミ、壁内部の木材に発火して、大規模な火災を引き起こす可能性もあります。
壁の内部での火災は初期段階での発見が難しく、目で確認出来た際には火災による被害は相当大規模なものだと予想できます。
外壁、屋根などの金属製の部材を使用していたり、下地に金網が使われているモルタル壁の場合は、火災による被害が起きやすい建物だと言えるでしょう。
漏電や感電事故を防ぐための方法は?
漏電や感電による事故を防ぐためには、3つの方法があります。
アースを取り付ける方法
1つ目は、アースを取り付ける方法です。 アースは電気を逃がす通路のことで、電気製品にアースを取りつけておくことで、漏電した時にも人体への影響を防ぐことができます。
漏電遮断器を取りつける方法
2つ目は、漏電遮断器を取りつける方法です。 漏電遮断器は、漏電をして異常なほどの電流が流れた際に、自動的に電気を遮断する装置です。 感電事故を防ぐためには、最適な装置です。 ただし、漏電遮断器を付けたからといって安心してはいけません。年に1~2回はきちんと動くかどうか、定期点検が必要です。
絶縁状態に不安があるものは使用しない
3つ目は、絶縁状態に不安があるものは使わないことです。 傷んだコードやプラグは、絶縁状態が良いとは決して言えません。むしろ、いつ漏電してもおかしくない状態です。 ですから、漏電・感電事故を防ぐために、絶縁状態に不安のあるものは使わないようにしましょう。
まとめ
今回は、雨漏りで漏電した場合に考えられる症状や漏電が引き起こす一次災害、二次災害についてお話しました。
雨の日だけ停電する、家電や照明機器の故障、電気代の異常な金額などが思い当たる場合は、漏電を疑ってみましょう。
忘れずに、アース線をアース端子に装着してください。 取りつけていないと漏電を感知することができないので、自動で電気が止まらず、感電の危険性があるからです。 雨漏りによる漏電は放っておかずに、すぐに専門の業者に依頼して対処することをおすすめします。